突然訪ねて来られた仏像好きの二人の女性。
「ご本尊はお釈迦様ですか」
「脇侍仏は普賢菩薩と文殊菩薩ですね。」・・・ほほー、よくご存じで。
「普賢、文殊の座像は珍しいですね。たいがい立像ですものね。」・・・さまざま見ておられるのだな。
地蔵堂に案内して、お厨子の前の地蔵仏を「お前立」ですと説明すると
「(本尊地蔵仏は)秘仏ですか。」・・・おぬし、なかなかやるな。秘仏などと言う言葉を知っているとは!
一通り巡堂され、丁寧にお礼を述べられてお帰りでした。(供物料を頂戴しました。ありがとうございました。)
「仏像ガール」という言葉を以前耳にしたことがありますが、ガールでなくてレディーでしたが実際におられるんですね。
このお二人は、近くの温泉に行く途中にHPで調べて立ち寄ったとのこと。いい趣味をお持ちですね。
今朝のアジサイは「コサージュ」です。青色ですが咲き始めは白に黄色がかった色をしていてとても奇麗です。
青森駅の通路に「引ぐ」と書かれていて、「引く」でなく「引ぐ」という方言表記が話題になっているそうです。
方言表記がその土地らしくて、微笑ましいとかほっこりするとかの声が上がっているのだということです。
このニュースをよく読んでみると、あえて方言で表記したとのこと。製作者側に意図があったそうです。これがそうでなくて、普段の言葉遣いが何の意図もなく、そのまま出てしまったというのならもっとほっこりしたのになあと思いました。
そういえば、当寺の本堂にある御賓頭盧尊者(おびんずるそんじゃ)の木像には、写真のような解説文がつけてあります。ここで注目は「なぜぼとけ」という表記。私の母が数十年前に書いたものなのですが、母は、何の意図もなくそうだと思い込んで書いてます。標準語でいえば「なでぼとけ」でしょうが当地では「なでる」を「なぜる」という人も多くいて母もその一人でした。
私は最初は少し恥ずかしかったのですが、参詣者のだれからの指摘もなかったものですから、そのように受け止められているのだなあと思い、直すこともせず今日までこのままです。今みると何となくほっこりします。
分かっていて掲示していますので目くじら立てて指摘しないでくださいね。
お檀家さんの月参りの時は、仏壇のお供え物に目がとまります。お供え物から話題が広がっていきますから。
昨日のお宅には笹団子が備えてありました。作り立てでいかにも奥さんのお手製であることがわかりました。「笹団子こしらえたんですね」と話しかけると、亡くなった息子さんの好物であったことや、自分の幼少のときの思い出や、その作る過程での苦労の様子やら、いろいろとお話が聞けて良かったです。
「笹にくっついてしまうのとそうでないのものの違いは何でしょうね。」とお聞きすると「柔らかさだね」とのこと。「今回のは柔らかすぎて笹離れが悪くあんこが飛び出てしまうようになってね。なかなか上手にはいかないものです。」「私も何十年と作っているけど、(作り方を教えてくれた)叔母のようにはいかなくてね。叔母はさすがだわ。」「この前も叔母と一緒に作ったんだけど、その時は上手にできたのに、今日一人で作ったらこの有様よ。」「免許皆伝にはまだまだだね。」
『亀の甲より年の劫』いくつになっても越えられない壁はあるもんです。
今朝のアジサイは「泉鳥(いずみどり)」
淡い青がとてもきれいです。
「十二単衣(ひとえ)」 花びら(本当はガクですが)幾重にも重なっているのでついた名であろうと思います。観察してみるとアジサイの花びらは4枚が基本ですが、その1枚が4重にもなっているものがあります。つまり、4×4で16枚のも花びらが重なっているということ。さぞや頭が重かろう。
実際に十二単衣をまとったらどんな重さなのでしょうね。皇族の方々の儀式でのご様子などをTVで拝見しても、ずっしりと重そうな様子がみてとれますものね。
僧侶も重ね着ですので、お檀家さんから「暑いでしょう」と言われます。肌着、襦袢、着物(白衣)、衣と4枚着ているとそれぞれが夏物で涼しい生地であってもさすがに暑いですね。
十二単衣は遅咲きで、今が見頃です。